東御市海野宿にガラス工房とショップを構えて創作活動を続けていらっしゃる寺西ご夫妻の作品で一番の人気は“くるみガラス”でしょう。
醉器のお客様のお話をうかがっていると、長野県の東信地域(県の東側地域)での知名度が高いことが分かります。
それに、はじめて目にした方も、色やデザインに惹かれるようで、さらにその色が胡桃の灰から生まれるというのを知ると驚かれています。

ガラス工房橙“くるみガラス”

今や長野県だけではなく全国のショップでも取り扱われているこのくるみガラスの魅力はどこにあるのでしょう。

まずは、なんといっても色だと思われます。
胡桃の灰から生まれる薄いグリーンがかったガラスは、無色透明のガラスよりも優しさを感じさせてくれます。
無色透明のガラスが、近寄りがたい清潔感や硬さのような印象を持っていたことに気づきました。
もちろん色がついているので、ジュースのような色の付いた飲み物と時には相性が良くないこともあるでしょう。
それにもまして魅力的な色です。

次に手作り感を感じる形。
デザインの良さというのがトータルでの完成度の高さに表れているのはもちろんですが、手作り感だと思います。
吹きガラスで、それぞれの型を使われているのは確かでしょうが、工業製品のような均一で、個体差の無いきっちりとしたものにはなっていません。
一点一点見ると、大きさは微妙に違い、模様の入り方もいわばバラバラ。
でもそれがいいんです。
均一なものを好まれる方はいらっしゃるでしょうが、個体差のばらつき、一点ごとに見てもその一点のなかでも均一ではない。
結果的に一点ごとに表情が微妙に違います。
その手作り感から温かみを感じるんではないでしょうか。

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くるみガラスの魅力