銅器のお取り扱いについて

■熱伝導率が高い
熱いものを入れたとき、やけどにはご注意ください。

■汚れ
汚れが気になりましたら、ナイロンたわしで落としてください。鉄たわしはNGです。

■食器洗浄機や電子レンジ
NGです。お止めください。

■油は苦手
台所で油が飛ぶ場所に置かないでください。油で曇ってしまいます。

■錫引きについて
錫引きは時間の経過とともに色が変わっていきます。気になる時は、歯磨き粉と水を柔らかい布に付けて優しく磨きます。

■緑青について
銅は、赤褐色の色合いをしていますが、これが大気中で雨露に当たると緑色の被膜ができます。これが緑青(ろくしょう)で、化学的には塩基性炭酸銅といわれる化合物で、サビの一種です。
東京大学医学部衛生学教室による「銅の衛生学的研究」では、長期の動物実験により緑青は毒ではないことを結論付けました。そしてこの調査結果をふまえ行われた厚生省(現厚生労働省)の3年間にわたる研究の結果、昭和59年8月に緑青は毒物や劇物に含まれるような有害物ではないことが認められました。

■銅の抗菌性
銅イオンはさまざまな菌に抗菌効果を発揮します。
銅イオンの微量金属作用には、細菌類を死滅させる性質があります。
近年、銭湯や温泉施設などでレジオネラ菌に感染し、命を落とすというニュースが注目を集めています。このレジオネラ菌に対して、銅がきわめてすぐれた抗菌効果を発揮することが(社)日本銅センターから実証試験の委託を受けた(財)北里環境科学センターより発表されました。
1996年、大きな社会問題となった病原性大腸菌O-157。このO-157に対して、銅が抗菌効果を発揮することがわかっています。(社)日本銅センターの依頼により行われた(財)東京顕微鏡院・衛生科学センター(厚生労働省の指定検査機関)による検査で、銅板および黄銅板がO-157にきわめて高い抗菌効果を発揮することが実証されました。

■栄養素としての銅
銅は健康に欠かせない”栄養素”です。
人体に約80~100mg含まれる銅は、体のなかで血液をつくる、骨や血管を正常に保つ、脳の働きを助けるなどの働きをしています。また、ひとや動物の発育に重要な役割を果たすので、新生児の銅含有量は大人の2~3倍であることがわかっています。
厚生労働省は、2004年3月、食品に含まれる栄養成分を表示できる「栄養機能食品」として、銅、マグネシウム、亜鉛を新たに追加することを告示しました。

参考資料:
日本銅センター(http://www.jcda.or.jp/)
ブリキや彰三(http://www.burikiya-syozo.jp/)